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SOL国際会議2014
公開日記「そのままやっちゃん」から転載したものです。
2014年09月01日(月)  初めてのフィンランドに乾杯!

お昼過ぎにホテルFINNに到着。空港でもバスの中でもレストランでもWi-fiが無料でとてもいい状態で使えるのが素晴らしい。さすがNOKIAの国。1日早く着いていろいろ見てきたポンちゃんが「この地で大きな声で(威圧的に)しゃべる人って見ないですよねえ。」と言ってたけど、人は穏やかで親切。空気は澄んでいて、森と泉の国にムーミンが住んで・・・ないね(笑)。

夜はJ-SOL5(京都)で基調講演をしてくれたピーター・サンドマンさんがフィンランドの老舗レストランで地の料理を堪能させてくれた。日本で青木さん始め皆さんにお世話になりましたからって言ってホストしてくれたのがうれしい♪

彼はEBTA(欧州ブリーフセラピー協会)の理事で2009年にはヘルシンキ大会を主催したそうだ。その時のゲストスピーカーがDr. Jaakko Seikkula(ヤッコ・セクラ)という人で、オープンダイアログという手法によって、素晴らしい精神病(psychosis)治癒の実績をつくった人。その話しがとても興味深かった。

オープンダイアログでは、患者とその家族、そして医療チームの人たちが文字通りオープンな対話をして、すべての治療的決定に患者を参加させる。そして対話はふつうの診察やセラピーとは似ても似つかない。だって誰も患者を治そうとしないし、会話をコントロールしようとしない(そのあたり実際どうなのってところは諸説あるようだけど・・・)。ファシリテーションと違うところは、専門家も対話に参加して、自分の素直な考えを語るというところ。薬はどうしても必要な時に少し使うだけ。患者から電話があれば、できるだけ24時間以内にミーティングができるように手配して、チームが患者の家を訪問する。その初期対応が患者に敬意を払う形で丁寧に行われるがゆえにその後社会生活に復帰して再発が極端に少ないので、初期に非常にマンパワーが必要とされてもペイするらしい。

日本のSFAの先駆者である名古屋の白木孝二さんが、今とてもオープンダイアログのことを熱心に研究されているようなので、今後の展開に注目したい。専門家が診断し薬を処方するという普通の精神医療モデルとはまったく違った方法なのに、この手法が実施されている地域で発症した人の80%が職場復帰できて、75%がその後再発していないというデータは世界一だそうだ。

スウエーデンに数百年支配され、ロシアに100年支配され続けたのに、その後国としてアイデンティティーを復活したってすごいことだよね。北欧4国の中で唯一KINGがいない。フィンランド人は民主意識、自立意識、平等意識が相当高いようだ。人を尊重する度合いが強い文化なのかな。

2014年09月02日(火)  SOL仲間のマリカさんとランチ♪

マリカさんはフィンランド財務省でチェンジマネジメントのコンサルティングをしている。もともと省の付属組織の所属だったのが抜擢されて、ここ3年間は部署間の壁を取り払い、フリーアドレス(自分の机を持たずにどこでも仕事ができるオフィス)にする変革を進めているそうだ。現代の諸問題は複雑怪奇でどんな専門家も自分の知識だけで解決できることはなくなったという認識の下、国家がどこから収入を得るか、財産をどのように運用するか、予算をどのように振り分けるのが最適なのか、それらをどのような時代認識の下で何年くらいのスパンでとらえようとするのか・・・。確かにごく少数の優秀な人だけで解決できるものではないだろう。だから担当や専門を横断してのディスカッションが頻繁に必要だ。そして彼女が言うには、1日の予定がそのまま実行されることは1日もないそうだ。とにかく様々な出来事が世の中でも省内でもあり、刻々とスケジュールが変更される。そんな状況で縦割りの壁なんかがあったらとても仕事ができないということらしい。電子化も100%完了しているとのこと。日本の省庁はどうなんだろ?

マリカさんがランチの間に話す表情がより活き活きとする場面が3回あった。一つは、自分が取り組んでいる変革を始めた3年前に、抵抗勢力の筆頭だった女性が最近では改革の成果を見て、「これって黄金比率ね!」と言ったという話の時。つまり全てがもっとも良いバランスで回る仕組みになったという意味。2つ目は、首相がとても改革に積極的で仕事がやりやすいという話をした時。後でウイキペディアでチェックしたら、43歳のStubb首相はカッコよくて頭も性格も良さそう!彼と仕事ができることを喜んでいる人が沢山いそうだ。3つ目はSFが仕事でとても役にたっているという話をした時。先が予測できず柔軟で迅速な対応が必要とされる職場では当然だと思う。だから彼女にとって毎年SOLに参加することは最高のリフレッシュになるそうだ。なのでSOLフレンドは大切にしたいとのこと。

「今日のランチは私に払わせて!」
「あざ〜す!ごっつぁんです♪」(^o^)v

2014年09月03日(水)  SOL2014前夜祭でスベアがSFリスニングをしてくれた♪

今朝ヘルシンキからバルト海を船で渡ってきてストックホルムに到着。マイケルが待っててくれて一緒に市内へ。ガムラスタン(旧市街)に行き、アラン(カナダ)やマルコ(イタリア)と合流。マイケルのneutral pointやロゴモーション(彼の造語)についての刺激的な話で盛り上がった。

そして夕方SOL2014会場のドローナセット(Djuronaset)に向かうバス発着所へ行くと、懐かしい顔、顔、顔。マークやジェニー、マルコ、リサロッテ、ジョン・・・名前をあげたらキリがない!そして新顔の中では伊藤玲子さん率いるヒロ・コーポレーションの10名が突出して目立っている。なんでも6週間英語の先生をつけて今回の発表の練習をしてきたそうだ。会場に到着すると、とっても素敵な海辺で林間のリゾートだった。スウエーデンはどこも気持ちいい高原のようなきれいな感じだけど、ドローナセットは本当に雰囲気が良い。受付を待つ間に、主催チームのメンバーで6月に亡くなったビヨルンの奥さんエバにいろいろな人が声をかけていた。ボクも何と言ってよいかはわからなかったけど、ハグさせてもらった。

バスターミナルで南アフリカのスベアと話したら、彼女はカンが鋭いのでボクがこれから書きたい本の内容で迷っている微妙なとまどいを察してくれて、元気づけてくれた。そしてJ-SOLが続いていることの素晴らしさを讃えてくれたり、南アフリカの顧客企業の人たちが来年のJ-SOLに行きたがっているなんてビックリするような話もしてくれた。そして夕飯の時間にじっくり話を聞いてもらって、これからSOLの間にどのようなアイデアが湧いてくるかが楽しみになった。こういう仲間がいるのは本当にありがたい!!

2014年09月04日(木)  SOL2014 初日オープニングはコミカル♪

SOL2014初日の出だしは面白かったなあ。まず直前のSOLイベントである夏季合宿に参加していたジュリアが会場後ろから「炎のランナー」の音楽に乗ってSOLキャンドルケースを持って走ってきた。そしてキャンドル点火して開会宣言をする。ここまでは儀式。

次に司会(らしい)ニクラスが何もしゃべらずに檀上をウロウロする。そして大きな画面にパワポで彼の心の中が投影される。「俺なんかただのIT屋(IT guy)なんだから司会なんてちょっとお角違いだよ。一体何しゃべったらいいんだ?」彼の演技がうまいのと画面に映されたセリフが面白いので、どんどん笑いが起こる。そして大きな「HELP!」の字が出たところで、主催チームの3人が壇上に上がりミーティングが始まる。パワポは「ただ今大会内容を作成中(工事中マーク)」。そしてミーティングのセリフとして、いろいろな注意事項が話される。でもコミカルな演技なので、つまらないと感じない。誰のアイデアか知らないが、ナイス!

J-SOLでも今年は「劇団H2O」による寸劇が入って良かったので、来年も出だしは面白くしたいなあ。

この写真が主催チームメンバーで司会のニクラス・タイガーさん。

2014年09月04日(木)  GAMA結成♪

スウエーデンのエンタテイナーと言えば、何といってもABBA。博物館があるくらいだからね。なので、今回は参加者同士の交流を深めるためのパートナーはアバにちなんで4人組。そして自分たちの“バンド”名をつけることになった。僕たちのチームは、フランスのGery、マレーシアのAlex、ドイツのMaren、そして日本のAokiだったので、頭をとってGAMAにしようって提案したら、いいねってことになった。

ガマは日本語ではカエルのことだよと言ったら,皆GeroGeroって笑った・・・ように聞こえた(笑)。

2014年09月04日(木)  インプロ(即興)ワークで参加準備!

大会にリラックスしてクリエイティブに参加するためのウオーミングアップということで、インプロの専門家でもあるポール・ジャクソンの進行で、いくつかの即興エクササイズをした。

その中の一つが、ペアになって交代で一本づつ紙の上に線を引き顔を描いたら、最後に名前の文字を一つづつ交互に入れるというものだった。描き終えてお互いに皆のを見ようという段階で、誰かが“Aoki-san?” “Yes, Aoki-san!”と結構大きな声で言って笑ってるのが聞こえたので、行ってみたら元気でイタズラっぽいAoki-sanだった。真ん中下の絵。楽しげでいいよね♪

実はこのエクササイズは後にボクが感動的な一場面に遭遇することにつながるのであった・・・

2014年09月04日(木)  無言の分科会紹介ウオーク

分科会を各プレゼンターが紹介する時に、どうしてもしゃべりが長くなる傾向がある。ところがどうも今回は基本的に無言でステージの端から端まで移動するだけにして欲しいという要請があったらしい。だから「次は・・です」という司会に紹介されたら、左から右へ動く。その間に皆個性あふれるアピールをする。プラカードを見せたり、パントマイムをしたり、この写真のように何だかわけのわからないクレージーなパフォーマンスをしたり。配布された大会資料にプログラム内容は書いてあるわけだから、実際にどんな人がやるのかがわかればいいわけで、この方法はなかなか良い。

2014年09月04日(木)  分科会1: スウエーデンの消防隊長のSF

「消防士がSFを活用」というテーマに惹かれて、最初にプログラム内容を見た時からこれに出ることにしていた。日本の地方自治体でSF研修をすると、消防の人たちが参加してくれるが、「消防組織は特殊で、指示命令を大事にするので質問して相手の回答を尊重するというSFはなかなか導入しにくい」と思ってしまう人が多い。なので、この事例が良かったら是非そんな場合に紹介したいと思ったわけ。

写真の左はコーチのJanさん。右側が消防隊長のPerさん。もともとスウエーデンの消防組織では「ダメなところがあったら言ってください。直しますから!」と部下が率先して言うのをよしとする文化があったそうだ。でも、JanさんのSFコーチングを受けて、「どこができていないか」と聞かれるのではなく、「1年後に何が改善されているのを体験したいか」と聞かれると、スラスラ未来イメージが出やすいことに気付いた。そして、ダメなところに焦点をあてないと改善が起こらなくなるのではという心配はまったく無用で、自発的に良い方向に直したくなるエネルギーが増すことに気付いたそうだ。なので、同じ体験を部下にもさせたいと、40名ほどの部下の一人ひとりとSF質問をする面談をしているそうだ。前より良くなったことを確認し、さらによくできそうなことを目標にして、それが達成されるとどうなるかのイメージを聞く。シンプルなSF。

「何がダメか?」を「どうよくなるのか?」の問いに変えたことで、「お互いが高め合う(How we make each other better!)」文化に変わってきたと言い切ったので、質問もさせてもらった。

「部下がここを改善しますという内容があなたの思う通りでなかった場合はどうするのですか?」

「自発性を大事にする方が長い目で見て伸びるので、私の考えは押し付けません。」

大変明快だった。素晴らしい!

2014年09月04日(木)  分科会2:「既に使われている手法をさらに活かすためのSF」 By Per Lungquist

スウエーデンのペルさんは従業員アンケートの使い方を工夫した。スケーリングを「現状」の数字だけつけるのではなく、どこまで上げたいかという「希望」の数字も一緒につけてもらう。そして「希望」マイナス「現状」の引き算をすると、その差にバラツキが出てくる。そしてその差の大きなものにまず取り組む。それは必ずしも「現状」の数字が低いところとは限らない。

現状だけつけさせると、それがもっとも低い点数で出たところを変えなければならないと自動的に思い込んでしまうが、実際には低くてもそんなに困らないという項目もあるし、現状が比較的高くてもさらに上げる必要度が高いものもある。それを誰かが勝手に決めるのではなく、従業員の意識調査で割り出そうとする試みだ。つまり引き算の結果の数字がもっとも大きなところが、働く人が実際に向上させたいと希望しているエネルギーが高いところなので、改善に向けたモチベーションを高めやすいはずだと考える。なるほど、これは納得できるな。単純に一番低いところを改善せよと命令するより力が湧きそうだ。

もう一つペルさんが強調したのは、アンケートをしっぱなしにするのではなく、必ずその結果を使ったポジティブな会話を増やすこと。「〜の項目が高い点数なのは何をしたからだろう」「前より高くなっているところは何があるからだろう」「『希望』の点数が高い項目は皆が何を望んでいるからだろう」等々、いろいろな問いかけをすることができる。そういう会話なしに、単にアンケート結果だけを見せても何かが良くなるってことはないよね。

2014年09月04日(木)  分科会3:「望まれていなかったことを成功に変える〜長期のODにおけるSF〜」

ヘルシンキでお昼をごちそうしてくれたり、大学を案内してくれたマリカさん。その時にも少し話を聞いていたので、実際の内容を聞くのがとても楽しみだった。フィンランド財務省の古いビル建て替えに伴う「働き方」の改革をマネジメントする役割を負ったマリカさんは、3年前にこのプロジェクトに取り組み始めた。財務省と言えばもっともプレッシャーがかかる職場だし、優秀な人(言い換えればエゴもプライドもある人たち)ばかりで下手をすれば百家争鳴状態になるし、一体どうやってその改革を成功させたのか大変興味深い。

実際取り組んだ内容は、オフィスのレイアウト変更に伴うソフト面(個々人の働き方や協働のあり方)の改革を進めること。いくら優秀な人が集まっていても、現代の諸問題は大変複雑なので、一人がそれらの問題のすべての側面に関する情報や知識を持つことは不可能だ。なので、従来は部署毎に部屋があった状態から、壁をとっぱらってオープン化し、すぐに関係者が集まって顔を突き合わせて話しやすいというのが変更のポイント。局長クラスや部課長クラスは部屋持ちだったので相当抵抗が強く、最初はマリカさんに対してかなりつらく当たってきたそうだ。

その風向きが変わったのが、この写真のワークをした時から。床の上にテープを貼って、「良い‐悪い」の軸と、「過去‐未来」の2軸で4象限をつくり、左上は「成功」、左下は「おっとっと」、「右上は“アイデア”」、右下は「助けて!」とネーミングされたスペースをつくる。そして変革に伴う自分の現状に合ったところに立つ。お互いになぜそこに立っているのかを話す。何が良かったかというと、実際にこうやって「壁がない」状態でまわりの人と話すと、ガス抜きができてスッキリしてアイデアも湧いてきやすくなるという効果を実感したことだそうだ。3年間いろいろな困難に立ち向かいながら、SF的発想でそれを乗り越えてきて、今では当初もっとも強く抵抗を示していた人が、「これっていいわね!」と言うようになったと話すマリカさんの顔は神々しく輝いていた。

2014年09月04日(木)  「Aoki-san's Workshop in Belgium」への招待状

リサロッテとアントンが運営しているイルファーロの主催で、12月に僕のワークショップが開催される。場所はベルギーのリサロッテ宅。巷の噂では豪邸で、庭は公園のように広く、寝室はいくつもあり、20人程度のセミナーが楽に開催できるような広いホールがあるそうだ。そしてそのワークショップへの招待状を彼女がつくってくれた。「SFを広めることに邁進してきた青木さんの株式会社ソリューションフォーカスが10周年を迎える記念のお祝いを一緒にしませんか。そしてお互いの経験を語り合いインスパイアし合いましょう。」という趣旨が書いてある。筋書のない2日間の語り合い・・・きゃ〜、どんなになるんだろう!?この赤い写真は、彼女がJ-SOL5で京都に来た時に自分で撮ったもの。

先日のスカイプでの打ち合わせの後、僕の希望を(必ずしも言語化できたわけではないのに)全部汲み取ってくれてこんな招待状形式の案内をつくってくれちゃうって、なんとエレガントな人なんだろう♪

2014年09月04日(木)  ヒロ・コーポレーションの快挙!

SF実践コース第三期生の伊藤玲子さんが代表をつとめるヒロ・コーポレーションはリネンサプライの会社で従業員は200人強。そのトップの社長以下幹部全員10名が今回1週間会社を離れてストックホルムまで来て、分科会での発表をした。タイトルは「SFベースで組織開発を進める」。快挙だ!

伊藤さんは昨年から今年のSOLで発表をすると決めていたらしいが、社員の方が半信半疑だったそうだ。そりゃそうだよね。誰も英語が得意ってわけでもないのにどうやって発表するんだ!?6週間前にネイティブの英語教師が10名全員に個人レッスンを始めたが、最初「Impossible!」と言われたそうだ。しかし、航空券を購入したことがわかると社員の皆さんは社長が本気だとわかり、どんどん気合いが入ってきて、最初はすべての単語にカタカナをふっていたような状態から何とか発表はできるまでになった!!そのこともすごいけど、幹部全員が1週間留守にしてしっかり業務が回っている体制がつくれたという事実に皆さん深く感心したようだ。

夕食のテーブルにお邪魔していろいろお話させてもらった。皆さんとても元気だったので、伊藤さんにどういう人を幹部に抜擢するんですかと質問してみた。あっさり「必要なときは喧嘩できる人」と即答された。ひぇ〜!きっと伊藤さんは僕の辞書にはない言葉をいっぱい持ってるんだろうなあ。

なんでJ-SOLでは発表しないで最初にこっちで発表したんですかと少し恨みがましく言ったら、すかさず「J-SOLの方がステータスが高いから、最後に持っていくんですよ」とこれまたあっさり明確な回答。お世辞だとしても、いいところをつかれてニコニコしてしまった私です(笑)

2014年09月05日(金)  第二日目:ジェニーばあちゃんのお小言@「SOLトーク」

僕がジェニーのことをおばあちゃんと思っているわけではもちろんない(笑)TEDトークのように10数分のミニ講演をするSOLトークというプログラムが昨年から始めった。2人目のジェニーさんが冒頭で、自分のことを指して言った。若い時にあることでお祖母ちゃんにお小言を言われたので言い返したら、ビシッと言い返されたけどそれが良かったという話をまずしてくれた。そしてこれから「何がSFであり、何がSFではないか」というテーマで断言すると、年寄のお小言のように聞こえるかもしれないけど、ジェニーおばあちゃんが言ってると思って聞いてねとのこと。

J-SOL6でも「SFレボリューション」というタイトルで同内容の分科会をしてくれた。何をもってそれがSFと言えるのか・・・。いくつかのポイントをわかりやすく示してくれた。効果的なSF活用をしようとする時に、行き詰ったら参考にするのはきっと役にたつだろうね。しかし、そうでなくてはダメだという風に受け取っては縛りになるのでSFではなくなってしまうかも。研究者の記述がいくら正しくても、それが活用されるかどうかは受け取り方次第だ。優しいお祖母ちゃんが授けてくれた知恵として頭の隅に置いておき、必要なときに思い出すくらいの受け取り方でもいいと思う。

2014年09月05日(金)  「攻撃的批判」を「SF的要望」へ転換するシミュレーター

ベン・ファーマンの全体講演。「組織の中の数人にSFを伝えるだけで、その後浸透させていく方法」というタイトルだったけど、内容の焦点はそこには当たっていなかったのが期待はずれ。ただ、ベンはジョークが上手くてストーリーテラーとして優秀なので、面白い話を聞いたという感覚とSFをうまく使えるとよさそうだという思いが残る。ここは参考にしたい点だ。

主題とは関係なく、とっても面白いと思ったのが、Criticism Simulater というアプリの紹介。不満を持つ相手に関する質問が表示され、それに回答していくと最後に攻撃的メッセージとしてまとめられた文章になる。次にもう一度やってみましょうという表示が出て、今度はSF的質問が重ねられ、回答を続けていくと最後は建設的批判としてまとめられる。ネット上で無料なので、部屋に帰って実際やってみた。自分が思っていることを「見える化」することの効果は確かにあるし、SF的思考の練習にもなる。人にSFに興味を持ってもらうためのツールとしても使えそうだ。いいね!

英語ですが、やってみてはいかが?↓
http://www.benfurman.com/selfhelper/hands_en/index.php

2014年09月05日(金)  マスタークラス:「SFチームコーチング」 by Kirsten Dierolf

J-SOL2のプレセミナーでやってくれたこととほぼ同内容だったけど、事例は最近の新しいものだった。彼女のやり方の大きな特徴は、チームコーチングをする相手のメンバーひとり一人にあらかじめ15分程度の電話インタビューをした上で、その内容をSF的な表現に転換した上でまとめて、誰の発言かはわからない形で当事者に伝えておくというところ。SFなので各メンバーの良いところは当然聞く。そして、他者に望むところに関しては、「〜さんは・・・がダメだ」という表現だったら、「〜さんが○○○(・・・の反対)な傾向をより高めることが期待されている」といった表現に変えられる。

チームコーチングの内容もさることながら、キルステンのことを個人的に知っている僕としては、彼女が自分の16歳の時のこの写真を見せたインパクトが一番大きかった(笑)。颯爽とした美しい少女でカッコいい!ガールスカウトでリーダーをしていた時の写真だ。この写真を冒頭に見せたのは、理由がある。「リーダーは・・・を知っていなければならない」というテンプレートみたいなものが世の中にはあふれていて、リーダーという言葉には必ず「〜べき」という言葉が続けられることが多い。しかし、自分が16歳でリーダーをしていた時には何の知識もなく、「ただ状況の変化に合わせて必要なことをやっているだけ」だった。そしてりっぱにリーダーが務まっていた。ガールスカウトと仕事は違うにしても、「べき論」に縛られるのではなく、状況に合わせてクリエイティブに行動することが必要ではないかという趣旨だった。

2014年09月05日(金)  SOL World 運営グループ

アリ・アビントンさんの分科会。初めて聞く名前だったけど、ジャニンやポールと結構仕事をしているみたいだったし、SFワークにおいては後からの振り返りが本質的に大事だと強く思っているので、日本人グループが参加する分科会としてこれを選んだ。そのせいなのか、彼女もボクの分科会に来てくれていた。

年に一回SOL国際大会の中で開催されるSOL World運営グループミーティング。会費を徴収する協会のようなものとは違うので、委員会とか理事会ではなく、運営グループ(Steering Group)と呼んでいる。ずいぶんメンバーが増えたなあ。古い顔、新しい顔、僕はどちらかといえば古い顔の方になってきたかな。

まずこの一年開催されたSOLイベントの主催者のシェアに対して皆さんから拍手喝采がある。開催時期の関係でJ-SOL6と7の2回分のシェアをさせてもらった。するとジョンが手をあげて一言言わせてくれと立ち上がった。「J-SOL7は本当に素晴らしかった!今までの私の人生体験の中で最も素晴らしい体験の一つであることは間違いない」と言ってくれたと思ったら、今度はマルコが「J-SOLではルイコが楽しい文化体験ツアーを企画してくれて素晴らしい体験ができた。皆さんもぜひ行くべきだと言ってくれた。うれしいね♪

これから先のことについての話し合いになった時に、国際大会に関しては来年は主催を希望する人が今のところいないことがわかった。一昨年もそうだったんだけど、運営委員会の中で国を横断した混成チームができあがって、昨年はドイツで開催となった。今回は最後までそれはなかったが、国別のローカルイベントが増えたことで、良い方向に発展しているのではないかという結論に至った。J-SOLを始めとして、DACH-SOL(ドイツ、オーストリア、スイス:ドイツ語圏)、CEE-SOL(中東欧)、デンマークでのEBTA&SOLジョイントイベント、そしてSF夏季合宿もあるので、欧州の人にとってはむしろ選択肢が増えて良かったのだろう。再来年はイタリアでマルコ・マテラが主催者となって開催しようという案は出ているので、会場をおさえたり、主催チームメンバーが集まって現実的に可能と判断できるところまで到達すれば、オンラインでの運営委員会が開かれて決定となる。

すべてのことは同じままではいない。うつろいゆくことどもの中で自分は何を目指す?と常に問われているね。

2014年09月05日(金)  SOLキャバレーに欠かせない日本チーム♪

初日に大会資料をもらってパラパラっとめくったときに思わず笑みがこぼれたのが、SOLキャバレーの紹介ページに日本人チームがブカレストでやったエルビス(吉田謙さん)とバックダンサーズの写真が使われていたこと♪どうも日本人の余興はSOLキャバレーになくてはならないというステータスを得ているようだ(笑)。

ところが今年は誰も何も準備をしていなかったので、ポールに「日本人やっぱり何かやらないとまずいっしょ!」と柔らかく恫喝をかけられた。そこで奮起したのが、ポンタさん。「ほな、やったろか」と奮起してくれて、Jazzの名曲"What a Difference a Day Make"を替え歌にして歌うことにしてくれた。だけど日本人のお家芸はなんといっても集団行動。そこで残りの全員がポンタさんの歌(あるいはその雰囲気)に合わせて「ただ自由に動く」という大変難しいインプロビゼーションタスクを背負うことになった。あらかじめの取り決めや練習は何もなし。マークがサックスで音を出してくれてポンちゃんがカッコよく歌う。打ち合わせなしに10数人がまわりで変な動きをする。見事に日本人のやることは“なんだか”すごい(変ともいう)という期待は裏切らないで済んだようだ(笑)。“なんだか”という効果を増幅するために、始まる前のMCで「これからポンタの歌とTraをするから」と予告しておいたのもよかったと思う。「Traってなんだかわかる人?」「・・・」「はは、ARTのはんた〜い(笑)。」一同(爆)

2014年09月06日(土)  第3日目: SOL Talk 女丈夫7人衆!

今回SOLトーク(ミニ講演)をしたのは7人。そして全部女性。このこと自体がよく話題になった。それが良いとか悪いとかは誰も言わないし、意味づけする必要もないけど、女性の時代になってきた証拠なのかな!?

7人全てを紹介すると、マリアンヌ・ゲール(蘭)「インクルーシブ社会のソリューション」、ジェニー・クラーク(英)「SFなのかそうでないのか、その違いは何?」、カティ・ハンコフスキー(ハンガリー)「SFワークの展示室」、シュザンヌ・バーグストーラー(墺)「チェンジマネジメントの死」、オリンピア・ミソプロー(ギリシャ)「SFリーダー開発とROI」、ジャニン・ウォルドマン(英)「世界を変える言葉」、マリ・ジュッテ&リーナ・ラサネン(フィンランド)「SF式高齢者介護法」。

この写真はシュザンヌさんで、演劇調に「チェンジ・マネジメント」を殺したのは誰かと取り調べをする刑事の語り口で、SFによって従来のチェンジ・マネジメントの概念が覆されたことを強調していた。

ジャニンが「私は13歳の頃はバカで化粧と男の子のことしか考えずに成績最悪の子だった」という話とともに当時の写真を見せてくれたのもインパクトがあった。だけど、その後自分がまともに期待される環境に置かれたらグングン成績が伸びて、ロンドン大学を卒業したという話。人にはまともに期待しよう、という気になった!

2014年09月06日(土)  "Better tomorrows for SF" by Mark McKergow

「SFのフューチャーパーフェクト」という大会テーマに沿ってのまとめ役を果たすマークの講演。まず出だしでこのtomorrowsが単数ではなく複数であることに注目して欲しいと語り始めた。来年はSOL国際大会がない代わりに、ローカルイベントが増えた。一つにはそうやって多様化していくだろうし、それが健全でもあるということ。しかし、あまり「何でもあり」になるとSFの輪郭がはっきりせず、よくわけがわからないものになって衰退していく危険もある。マークはアカデミックな研究が得意なので、そちらの方面でSFがなぜ有効なのかをしっかり言語化していきたいとのこと。

この写真中央斜めの青い帯の部分には、こう書いてある。「SFを実践する上では、不知の姿勢で相手の良いところを認めるやさしさが必要とされる。一方でアカデミアからは、それが何故有効なのかのしっかりした主張(説明)が求められる・・・」つまりそれがジレンマだということ。「自分は解決策を提供せず、相手の考えややり方を尊重する」というのはSF実践場面では有効だが、その手法自体のステータスを確保する主張をする場面では別の態度が必要だという考え方。もっともだとも思うけど、SFの研究をセラピー的な枠組みから出ずにやっているのでは、いくら強い主張ができても結局は世の中に対して弱いと思う。だって一般社会はセラピー要素が強い場面ばかりじゃないからね。だけどSFの研究はまだまだセラピー的なものの延長線上にあるような気がする。GSFASの開発がもう少し進めば、そこのところで貢献できるはずなので、忸怩たる思いがある。ポジティブ心理学なんかはステータス確保がしやすい形で広まってきたようだけど、考えとしては広まってもトピックが広範囲に渡り過ぎて、「どうやって」の部分は焦点が絞りにくい。

人間が一緒にうまく生きていくためにどうコミュニケーションを取るか、という単純なことなんだと思うので、なんとかここまでやってきたことが広く受け入れられるような枠組みをうまく提供したいものだ。僕は僕の方法で一つのtomorrowを追及していく。共感する人が多くなればTOMORROWにもなるだろう。

2014年09月06日(土)  修了証は参加者同士のOKメッセージと署名という形式が生み出した感動場面♪

今回大会参加修了証は初日の受付で渡された。ただし、そこには自分ではない人の名前が書かれていた。そして大会中その人を観察して、SFの未来に貢献するその人のリソースを見つけて書きだし署名して最終日にあげてくださいというインストラクションがついていた。

ボクはスウエーデンのUllaさんからもらった。そして以下のようなメッセージが書かれていて、本当にうれしくなった。今までもらった修了証の類の中で一番大事にしたくなった!!

「アオキ‐さん、あなたは色々な強みを持っている人だと私は信じています。親切で、謙虚で、東洋の知恵を持ち、SFのフューチャーパーフェクトを発展させるためのエネルギーと決意に満ちているように見えますよ。 Ulla Mortensen」

この修了証にまつわる感動的な場面を目撃したエピソードを一つ紹介したい。

ヒロコーポレーションのある男性はポール・ジャクソンさんに対して書くことになった。ポールは全体会でインプロのワークをリードしたり、SOLキャバレーの司会をした人。大会最終日無事ポールに修了証は手渡されましたのだが・・・、日本語だけが書かれていた。ポールが僕のところに来て、何て書いてあるの?と聞くので、翻訳してあげた。内容はこうだった;

「僕は英語がわからないので、ここに来ても傍観者のようで参加している感じがしていませんでした。しかし、あなたがインプロで顔を描くシンプルなワークを教えてくれた時に、それをちゃんとやることができて顔が完成しました。そしたら何だか本当にSOLに参加している気持ちになれました。あなたが僕を“参加者”にしてくれたんです!」

・・・・・・すると、なんとポールが泣き出してしまった。僕はびっくりして、彼の背中にやさしく手をまわした。そしてたった一言「うれしい・・・」と彼がつぶやいたのがグッときて、思わずボクもウルウルきてしまいました(^o^)

2014年09月06日(土)
番外特別編:「クラウドファンディングでトメ君を日本に呼ぼう!」

今回まったく予想外のハプニングで面白い企画が持ち上がった。

2日目の夕食はバーベーキュー形式で厨房の人が肉を切り分けてくれていた。その中でひときわ背の大きい若手が日本語で話しかけてきた。どうせ挨拶程度だろうと思いきや、なんとタメ口もきけるし、敬語も使える。スゲー!名前はトメ、弱冠21歳。そしてさらにビックリしたのは、その習得法。先生はいなくて、アニメ、マンガ、歌、映画を通じての独学でそこまでしゃべれるようになったとのこと。ウソだろー???しかし実際に目の前でしゃべってる。

クールJAPANがここまで世界に影響を与えているのかということに日本人一同大感動!そして、クラウドファンディングで彼を次のJ-SOLに招待してあげたらどうだろうってアイデアが浮かんでしまい、大いに盛り上がった。

大会の最後に厨房スタッフへの感謝ということで、彼らが全員会場に来てくれて前に立ち、皆で拍手した。その時に「一言言わせて」とお願いして、「トメ君を日本へ呼ぼうプロジェクト」のことを発表させてもらった。会場中が驚き感動したようだった!クラウドファンディングってどうやるのかまったく知らないけど、元ネタが本当に面白くてスゴイことなので、きっと色々な人に関心を持ってもらえそうな気がしてワクワクしちゃうな♪皆さん、方法が決まって発表されたら是非ご協力のほど、よろしくお願いしま〜す。

*左のYouTubeリンクをクリックして、トメ君の日本語聞いてみてください♪


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