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SOL国際会議2006
公開日記「そのままやっちゃん」から転載したものです。
2006年05月15日(月)  ウイーン到着・・・・・枕元にはクリムト

ウイーンに到着した。モーツアルト生誕250周年で空港でもモーツアルトのポスターを沢山見たが、観光ガイドブックを読むと絵の世界でウイーンと言えばクリムトが代表選手らしい。今回泊まるホテルはSOFITELという中堅どころだが、枕元に大きなクリムトがかかっているのが印象的だ。後で廊下に出てよく見ると、あちこちにクリムトがかかっている。

美術のことはまったく知らないが、クリムトの代表作「接吻」やいくつかの作品を見るととてもなまめかしい感じがいい。明日は今回唯一の観光日なので、ベルベデーレ宮殿に行ってクリムトをじっくり見たい。

これは「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像T」という作品。クリムトの恋人の一人だそうだ。生涯結婚しなかった彼には色々な恋人がいたらしい。当時モデルという仕事はさげすまされていたが、彼はモデルたちとも友人のように接したという。権威に反抗し、独自の感性で道を開き、えらそうにしない、だとしたら憧れちゃうなあ。


2006年05月16日(火)  創作意欲を湧かせてくれたヤツ!

今日は唯一の観光日なのでベルベデーレ宮殿に行き、クリムトやエゴンシーレなどを見た。クリムトやっぱりいいなあ。EROS・・・!

もともと美術とかアートという言葉には苦手意識があったのだが、最近は上野に行ったり、海外の都市に来ると美術館に行くのが楽しみになってきた。そしてこんな「ヤツ」を見ると・・・そう、作品とかよびたくないんだよなあ、こんなヤツ!・・・自分でも何かつくってみたくなる。むずむず。

誰がいつ頃どういう背景の中でつくった作品なのか知りたくなるようなものもあるが、こういうのは(どういうのか説明できないけど)誰がどこでつくったのか知ろうとも思わない。そんなこと以前に「ん、むむ、う〜ん、俺も何かやってみて〜なあ。」という気持ちになる。

カミさんが美大生になったので、そのうち家の中に画材などをひろげたままになるのだろうが、密かに俺も絵を描いちゃおうかなあと思っている今日この頃。


2006年05月17日(水)  さて今日から仕事!

SOL本会議前に1日だけプレワークショップがある。このワークショップと本会議の会場はウイーンの中心部に近い音楽大学を借りている。日本人の留学生も多いらしく、明日の晩に予定されているディシェイザー追悼コンサートでピアノを弾くのは日本人らしい。

昨年は一人で来たが、今回は小倉さんと一緒だ。右端にシンガポールのサイモン・リーがいる。この写真は真面目な顔だが、あいかわらず冗談ばかりで人なつこい。

ドイツ語のワークショップで英語通訳が入るというので、日本でやるような逐次通訳を期待していたら、基本的にドイツ語で普通に進行して、英語通訳が必要な人たちを一部にかためて通訳の人が同時通訳「的」に耳元でささやいてくれるというやり方だった。元のドイツ語に対して通訳がしゃべる英語の量は半分くらいだ。正直まいった。何%通訳されてるんだろう、自分は何%理解しているんだろうと思うと非常に不全感が残るし疲れる。しかしまあ理解できたことだけが大事なこと・・・というより「役にたつ誤解があるだけだ」というディシェイザーの言葉を頼りに、想像力を働かせて、いいように解釈しながらその場にいることにした。ふ〜。

今日大変な思いをしておけば、明日からの英語の会議は楽に感じるだろう、と自分をなぐさめるのであった。

2006年05月17日(水)  力説するザインホッファー氏

「解決志向の実践マネジメント」の152ページに登場するオーストリアの電力会社重役S氏はこのザインホッファーさんだ。今日は「グループコーチングの実践効果」というテーマで発表をしている。彼の右にすわっている人は、彼のグループ会社全体の人事担当役員だ。彼はなぜ一対一のコーチングではなくグループコーチングを導入したのかと質問されて、「一対一だと義理の母親に関する愚痴を沢山話す人がいそうだから」と冗談を言ってたが、コーチングに関して時間がかかるというイメージを持っている人が多いので一対一コーチングでは予算が取りづらかったらしい。そこでグループコーチングを導入したところ参加した管理職に大変好評で大きな成果があったという報告だ。

グループコーチングの最大のメリットは、それまでお互いに接点の少なかった各部署のリーダー間の距離が予想以上に縮まったこと。なので組織風土を改革しようなどと大上段に構えなくても、実際風通しが良くなってきたとのこと。管理職8人に対してプロコーチが一人ついて定期的にリフレクティンググループのようなことをしたらしい。会社を離れて郊外の研修施設でソリューションフォーカス的にまず達成できていることや力強さ、可能性のあることに焦点をあてて、お互いの解決構築をサポートするので、管理職同士の連帯感は予想を上回るものだったとのこと。やりましょ、日本でも。


2006年05月18日(木)  SOL2006開幕、20ヶ国から参加者150人

今回のSOLは20カ国から150人の参加者を集めている。昨年より参加国は5つ増えた。バルバドスとかポーランド、ブルガリアなど一人だけの国もいくつかある。日本は昨年の1人から倍増!で2人。

最初のウェルカムセッションの司会はSolution Focus Ratingの発案者グンター・ルエーガー教授だ。彼から事前に「参加者紹介では日本を一番最初に紹介するから大きな声で何か言ってね。」と頼まれた。よ〜し、と心の準備はできていたが、彼が「それでは皆さん・・・」とT-upしてくれるのかと思いきや、普通に淡々としゃべる中でいきなりだったので、あわてて手をあげたりお辞儀をしたりした。グンター、授業じゃないんだからさ・・(笑)

参加者紹介が終わるとアイスブレーキングというのだろうか、エンターテイナーが出てきて全員参加の足拍子、手拍子。そしてベース、メロディー、ラッパのパートに分かれて声を出す。なかなか皆さんノリが良く、練習なしで音楽になってたなあ。こういうノリ好きよ。しかし長かったなあ。ずっと足踏みし続けたので、体育の時間みたいだったねという人もいた!?


2006年05月18日(木)  パネルディスカッション:「ソリューションフォーカスのルーツ」

インプロを得意とするポール・ジャクソンの司会で、インスー、マチアス、マーク、ハンスがパネラーだ。ハンスは「こんなSFの大家と一緒に壇上に上がるなんて恐縮です」とさかんに卑下していたが、彼だけが現役のマネージャーで組織の中でSFを実践している立場の人間だったので、その話は説得力があった。僕の本にも取り上げさせてもらった会議のエピソードを話していた。後から聞いたら、あのエピソードが自分の今までのSF実践の中でベスト事例だそうだ。

インスーの発言で印象に残ったのが、ソリューションフォーカスはとてもシンプルだけど、実践の場でソリューションフォーカスし続けるのはとても難しい、レシピは簡単だけど美味しい料理をつくるにはアート(技)が必要なのと同じという話。これには皆大きくうなづいた。結局人と人の間に起こることを変えようとする試みを記述しようとしても、すべてを言葉に置き換えられているわけではない。だからレシピを頼りに実践する中で自分でその記述されていない部分を自分なりに発見していくことが大事。まったくその通りだ。なので今年は、今までボクのセミナーに参加してくれた人たちが集まって、体験を共有する場をできるだけつくりたいとあらためて強く思う!


2006年05月18日(木)  ちょっと変わった知恵の示し方

昨年亡くなった故スティーブ・ディシェイザーを偲ぶ分科会でのこと。「変わった形の知恵の示し方」というトピックで、マークがスティーブのワークショップに出た時のエピソードを話してくれた。

スティーブは理論より現場が大事と考えることを特徴としていたので、レクチャーはせず、いきなり「何でも質問したらいいと思うよ」とぶっきらぼうに始まった。しばらくの沈黙の後「うつの人にはSFAは効きますか?」と誰かが聞いた。答えは「わかんないなあ。はい、次の質問。」しばらくの沈黙の後また誰かが「あのう、SFAは分裂の人には効きますか?」「わかんないなあ。はい、次の質問。」このパターンが数回繰り返されると会場はイラついた聴衆の声でざわざわし始め、退席してしまう人もいた。とうとう誰かが「ミラクルクエスチョンはどんな風にするのか見せて貰えますか?」と聞くとスティーブはうれしそうな顔をして「ああ、それならできるね。」と言ってデモをしてくれたそうだ。

ここからマークが学んだことは2つ。まず「うつの人」とか「分裂の人」というレッテルで人を見ること自体がソリューションフォーカスでないこと、そして「SFAが効く」という因果論的表現は「ソリューションフォーカス的な対話をすることで生じる影響」という風に相互関係論的表現でとらえた方が実際に役に立つこと。「わかんないなあ」の一言で教える方がえらいのか、学ぶ方がえらいのか!?


2006年05月18日(木)  社会学者ゲール・ミラー氏

ソリューションフォーカスアプローチが生まれた社会的背景というトピックの分科会。ゲールは社会学者でエスノメソドロジーが専門だという。うわっ、なつかしい!何を隠そう(隠してないか)青木も社会学専攻であった。社会学という学問はちゃんとしなかったが、その用語は親しみがある。

ソリューションフォーカスが生まれた背景には60年代以降の反体制的な社会のムードがあった。同じ背景の中では同じ構造的特徴を持ったものが生まれ易い。ソリューションフォーカスはそういった同じ特徴を共有しているものとコラボレートすることでさらに発展するであろう。

社会学的考察の是非は別として、ソリューションフォーカスに似ていると思うものは世の中に沢山ある。また名前をつけて自覚してはいないけど、ソリューションフォーカスしている人も世の中に沢山いる。そういったものを束ねる概念としてソリューションフォーカスはとても便利だ。また名前がちゃんとつくことで、「あの人だからできること」と思われているようなことを一般化できる。ソリューションフォーカスリーダーという概念を「既に存在しているソリューションフォーカスリーダー」への取材からまとめたいと思っている。


2006年05月18日(木)  ここは日本か???

SOL初日の夜は哲学者ヴィトゲンシュタインがデザインした家に行き、食事の後で弦楽四重奏を鑑賞する企画だった。ヴィトゲンシュタインはSOLの中ではよく引用される哲学者だ。言葉は固有の意味があるのではなく、それを使う人と状況によって意味が付与されるという基本的考え方が特徴で、コミュニケーション論に置き換えると、言葉の発信者はどんな前提である言葉を使うのか、受信者はどのような背景を持ちそれをどう受け取るのかまで考慮することで効果的なコミュニケーションが成立するということだ。先日の公開セミナーでも言葉の意味に関する10人10色をを実感する実習をやったが、深いよね、ここんところは。

んで、弦楽四重奏を聞いたんだけど、チェロ以外は全部東アジア系。途中からピアノが入ったけどそれも同じ。小さなホールなのでSOLの団体客以外には少ししか聴衆がいなかったけど、それも日本人ぽい人ばかり。どうも演奏者の身内っぽかったので話しかけてみた。やはりステージの東洋人は全員日本人だという。こりゃあ、相撲で横綱大関が外人ばかりみたいな感じだなあ。日本人てすげ〜なあ。


2006年05月19日(金)  ラガーマン、クリス・マクレモント氏

クリス・マクレモントさんはイギリスのケロッグというエネルギー会社の部長さんだ。「先週横浜のランドマークタワーに泊まったよ。あそこはいいところだねえ。」と言う。彼の会社は55%アメリカ、45%日本の資本構成だ。なので日本への出張が時々あるらしい。彼の話し方はとてもさわやかで気持ちいいので、スポーツマンなの?って聞いたら、ラグビー!と誇らしげに答えてくれた。ソリューションフォーカスの集まりの中では珍しいタイプだ。鎌倉にも観光に行ったらしく、大仏が良かった、寺が良かった、と色々話してくれた。

僕がソリューションフォーカスの本を出したんだというと、日本のパートナーに紹介してくれるという。ちょうど一冊余分に持ってきていたので、目次とプロローグの短縮版を英訳したものをつけて差し上げた。今朝会ったら開口一番「あのプロローグは面白いね」と言ってくれた。やった〜。青木が英語で本を出す日も近いか(笑)!?

ケロッグの株主であるJGC(Japan Gas Corporation)に「解決志向の実践マネジメント」が届いて面白い話に展開しますように!


2006年05月19日(金)  朝の目覚ましエクササイズPART2:「瞑想的ハミング」

ピーター君、昨日は足踏み、手拍子のリズム遊びだったが、今日は瞑想的ハミングをリードしてくれた。「皆さん、昨日のは疲れたでしょう。今日は楽ちんですよお。そしてエネルギーがチャージできますよお。」ああ、良かった。

「はい、では靴をぬいでください。そして楽にまっすぐに立って・・・はい、目を閉じて。両足の裏が大地についているのを感じて。そう、そして大地からのエネルギーを感じてえ。」(ん、大地?床なんだけど・・・その下は大地だから、ま、いっか。)「そして僕のハミングを聞きながら一緒にやってみてください。hmmmmmmm・・・hmmmmmm・・・hmmmmmmmm・・・」100人以上の声が混じり合って荘厳な感じもする。

これも懐かしいなあ。学生時代ホビット村に出入りしてる頃はこんなことばっかりやってたよなあ。ソリューションフォーカスってのは結構こんなことが好きな人が多いね。


2006年05月19日(金)  「プラットフォーム構築」byジェニー・クラーク

ジェニーはマーク・マカーゴウ氏の奥さんだ。マークと体型が似ている。「プラットフォームの構築法」とはつまり「何がうまくいっていないか」というプロブレムトークから「何を目指していくか」というソリューショントークにどう切り替えるかというテーマだ。“Moan Moan Moan”と命名された実習が面白かった。Moanとはブーブー愚痴るの意。2人組になって一人が2分間思いっきり愚痴る。それを黙って聞いていた相手が、その愚痴の中から、あるいはその言い方の中から肯定的要素を探して相槌の中に織り込む。愚痴に同調してしまうのでなく、受け止めながらもソリューションに向かう出発点を探るわけだ。上手にやるとその瞬間気持ちが前向きな方向に向く。

後から聞いたのだが、ジェニーのお父さんが前の晩急に亡くなってしまったそうだ。彼女はそれをマーク以外には誰にも話さず、気丈に責任を果たして、その後すぐイギリスへ飛んだ。セミナー中にちょっと力んでるなあと思う時があったが、色々な気持ちが押し寄せてくるのを押し返しながら頑張っていたんだと思う。僕も一昨年母親が倒れ、一年病床に伏した後亡くなったが、その間に色々な思いが押し寄せた。ジェニー、がんばれ。

2006年05月19日(金)  Kibed博士の話は難解すぎる???

彼の名前はMatthias Varga Von Kibed。どこまでが苗字だかわかりゃしない。そして正式にはDr.もつけるので随分もったいぶった響きになる。そして話し方がこれまたその名前にふさわしいような学者っぽい講義風なんだなあ。初日にパネラーとして壇上にあがった時の話しを聞いて、ひとつの文章があまりにも長いのでびっくりした。「〜あるということを・・・的に考察することにより---と仮定するならば〜という結論に導かれると推測する向きもあるが・・・」みたいな。論文そのまま朗読しないでくれ〜。ソリューションフォーカスの特徴としては「シンプル」というのがあるはずなのに、この人は全然シンプルじゃない!シンプルであることがいかに大切かを複雑に解説してくれる。と、この人に対する批判的評価をしたくなったが、実際この人が書いたものを読んで感心した。僕なんかがテキト〜に曖昧にしていたところをしっかり分析している。いつかはこれも役にたつだろう。

しかし、このワークショップでは次から次へと船をこぐ人が続出。そして静かに抜け出して他の分科会に行く人が続出。僕も最初は遠慮する気持ちがあったが、よく考えてみると、この中で一番遠いところから来てるわけで金も時間もかかってるんだから遠慮なんかしてる場合じゃない!と思った瞬間立ち上がっていた。


2006年05月19日(金)  アホなフリが得意なサンドマン君

彼のトピックは「組織のコンサルティングをする過程における協働学習」だ。始まる前に待っていると、やたら参加者に親しく話しかけてくる。そして僕が3月のアムステルダムでの会議の時にスウエーデン人のビヨルンたちと撮った写真のデータを彼のパソコンに取り込むところまで話がはずんだ。他の参加者との会話でもやたらつっこみが入り展開がある。

そしてワークショップが始まった。というかどこからが始まりだったのかはよくわからない。彼はそこにいる人たちのネタをひろいつづける。大体自分がアホなボケをかまして面白おかしくしている。そしてそれが何の脈絡もなく延々と続く。最初は面白かったが、途中から「オチは何?」というイライラ感の方がつのってしまった。しかし会場は一見盛り上がっている。よく見るとイライラしている人も沢山いる。となりに座ったクリスと視線があったら「しょうもねえな、コイツ」というような目くばせをされた。うなづき返した。

結局彼が言いたかったことは、研修をする時に抽象的な概念論を展開するのではなく、目の前のこと(人)をよく見て、それに対する好奇心にしたがって会話をすすめていくと有用な発見があるということらしかった。確かに最初の10分くらいはそんな風にすすめていくことの効用は大きい気がした。振り返ってみると自分はすぐ内容に入ろうとしてしまう傾向がある。

しかしなあ、サンドマン君、目の前で展開していることを概念としてまとめることも大事だぜえ。


2006年05月19日(金)  ホイリゲでPARTY!

今日は会議終了後、全員で昔ながらのトラム(ちんちん電車)に乗って郊外にあるホイリゲ(居酒屋)に行った。屋内屋外のテーブル合わせて多分300人くらい入れるようなところだ。そんな居酒屋が何軒も軒をつらねている。食べるものもワインも美味しかった。

このマルタ嬢は唯一人ポーランドからの参加者で大学院生だ。最年少の参加者でもあり、一番美人だったかも。「ポーランドでソリューションフォーカスを使って企業の発展に貢献したいと思います。」奨学金をもらって来ているとのこと。んんん、いいねえ、がんばってるねえ。とそこまでは頭が良くてお行儀が良い物静かな子に見えた。しかし・・・お酒がだんだん入ってくる、歌い始める人が出てくる。そうするとマルタちゃん我慢できなくなったらしく奇声をあげながら踊り始めてしまった。そして周りにいる人が静かでいることは許さない。ワオ!結局そのノリについていってしまった数人は、市内のクラブに行き朝まで踊ってしまったそうな。

お前はどうしたのかって?3時くらいまではつきあったけど、明日も会議があるからとホテルに戻ったのでした。翌朝の目覚めは意外と良かったな。




2006年05月20日(土)  トーマス・レンツ氏 「出版社の再生支援プログラム」

昨年のSOL会議の分科会で一緒になった時に同じグループで実習をして、何となく信頼感を感じていたので彼のプレゼンに行ってみた。

日本でも出版業界は大変らしいが、ここオーストリアでもマーケットの変化について行く努力が足りないところはすぐにつぶれてしまうらしい。彼がコンサルした会社は倒産の一歩手前まで来ていた。しかしソリューションフォーカスコンサルティングを1年続けた後、再び会社は好業績を取り戻した。彼はどのようにして業績を立て直すかに関して一切の助言はしなかった。その代わりに社内のKEYプレーヤーを集めてPAT(Profit-Ability-Team)というチームをつくった。そしてSFクエスチョンを彼らに投げかけていったのだ。「皆さんが得意なことは何ですか?」「その能力を使って全く新しいビジネスを始めるとしたら何ができますか?」「顧客はどのようにしてこの会社が変わったということを知りますか?」等等。

ポイントは2つ、とレンツ氏は言い切った。

1、「今まで起こったことはすべてOK。だからまだこの会社が存続しているわけ だから。」このメッセージで恐れや後悔などの否定的感情を消したこと。

2、「まったく新しい会社をつくるとしたら・・・」と思い切った前提での思考を促し たこと。改善ではなく、TOTALLY NEW START!!!


2006年05月20日(土)  Kaizen, Genba, Genbutsu, Muda・・・トヨタ方式は世界標準!

オフィスの非効率や無駄をなくすというLean Managementをソリューションフォーカスでやって成功しているというドイツ人TeuberさんとHeizmannさんのプレゼンを聞いた。このスライドでわかるように改善(Kaizen)がキーワードになっている。この漢字で間違ってないですか?と遠慮がちに聞いてきた。大丈夫ですよお。

欧米の産業界でも「カイゼン」がそのまま使われているというのは聞いていたが、Genba(現場)、Genbutsu(現物)、Muda(無駄)などの用語までそのまま使われているというのはうれしかったし、びっくりした。日本語そのまま使ってわかりにくくないんですかって質問したら、こちらの人間にはimprovementなんて言うより日本語そのままの方がSexyに響くんだよ、だって!逆も大いに真なりか!

現場に行って、現物を見て、できることをすぐ改善する。するとその現場の人は気持ちよくなるので自主的にどんどん効率化を進めていこうとする。そういう好循環をつくりだすことがポイントだという。誰でも〜しろと言われると嫌なものだけど、目の前で実際に何かをいい方に変えることができると意欲的になる。その通りだ。


2006年05月20日(土)  SF Japan 戦略会議@Hilton Vienna

なんてカッコつけたタイトルにしてみたが、会議中は忙しすぎて小倉さんとじっくり話すヒマもなかったので、ゆったり昼飯でも食べながらリフレクティングしましょうということだ。大会最終日の閉会セレモニーはパスさせてもらって、近くのヒルトンホテルに来た。

土曜日ということもあるが人通りが少ない。ゆったりしているとも言えるし、何だか物足りないとも言える。小倉さんが外資系のメーカーに勤めていた時は、オーストリアにある支店からの注文金額が500円の時があってびっくりしたそうだ。経済規模が大きいことだけでは幸せかどうかは計れないが、「何となく町自体が年寄りのような感じがしますねえ。」という小倉さんの一言が妙にフィットした。文化観光で来ていればまったく違う印象なんだろうけどなあ・・・

これから日本でソリューションフォーカスをどう活かしていくか。やはり今手がけ始めているコンサルティングで成果を出す。これが最優先であるという点で2人の意見は一致した。そしてそのそこから生み出されるノウハウをセミナーで多くの方にシェアし、一緒にソリューションフォーカスワークをする人たちを増やす。来年は事例発表会を開催する。Go Go!!!


2006年05月22日(月)  インスー・キム・バーグWS

3日間の会議終了後、日曜月曜の2日間でインスーのワークショップがあった。写真中央の小さなおばちゃんがインスーだ。この小さな体で柔らかくも大きなエネルギーを発し続ける。彼女こそ現場を大事にする人だ。SOL大会の中で結構理論に走る人(特に男性)も多い中で、彼女はとにかく実際ソリューショントークをしてみせることに重きを置いている。質問者がなかなか納得しないと、「じゃあ、それやってみましょう。」とすぐにロールプレーイングデモにしてしまう。ロールプレーは実際のクライアントを相手にするより難しくなる。見ている人にわかりやすいようにきれいには終わらない。それでも果敢にソリューションに向かおうとする彼女の姿勢から学ぶことは大きい。

初日に、ビジネスパートナーとの関係がお金を巡っておもわしくないのでSFで葛藤解決したい、という参加者のケースを取り上げてロールプレーイングをした。その中では解決の芽が見えたようだった。2日目になってその参加者が朝の質問の時間に少し憤慨した様子で、「実は今朝その相手から電話があって、とてもひどい内容だったので、今スケーリングしたら正直マイナス10です!これまでソリューションフォーカスで相手のいいところを見ようと何回も話し合いをしてきてできることは全部やりました。でもいいところばかり見ようとすると決断を遅らせることになることもあるってことじゃないですか?」

インスー:「あなたがそうやって『できることは全部やった』と思えることで、またすっきり次に行けることが大切なんじゃないですか。」

質問者:「(にっこりして)そうか、それはそうだわ!」



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